建築家と造る木の住まい
田村建築設計工房ブログ
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田村建築設計工房

Author:田村建築設計工房
群馬県渋川市の建築設計事務所です。自然素材を用い、想い出に残る家づくりを目指しています。
HP:http://www12.plala.or.jp/tam-kobo/

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玄関から庭を眺めると植えられた木々が季節を感じさせてくれます。
この季節は、木々の先に芽吹いたばかりの小さな葉が太陽に照らされ、きらきらと輝いている頃だと思います。
これから一日一日と葉が大きく、段々と色が濃くなり花が咲く季節になります。
庭が出来ると、毎日少しずつ変わっていく景色を新鮮な気持ちで受け止める心の余裕が出てくるような気がします。

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植栽が終わると下草にも興味が出てきます。
今まで何気なく見ていた園芸店の草花や山野草にも目が行き、今度は何を植えようか迷う楽しみが増えます。
また木々の名前や下草の名前を覚えると、それまでは他の場所でなんとなく見ていたものも愛おしささえ感じさせてくれます。

家づくりから庭づくりへ段々と地域へ溶け込み、家も庭も風景の一つになっていくと思います。

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思いを引き継ぐ  飾り棚・のれん掛け
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建て主さんから設計中に、ご主人実家の建替えのため解体で使える材料があれば記念に使ってほしいと希望が有りました。
道路拡張による解体のため、割と新しい住宅のようです。
古い民家の梁や柱を再利用したことはありますが、新しい住宅のため床の間材で、再使用出来るように解体してくださいとお願いしておきました。
工事が始まり解体した材料が大工さんの加工場に運び込まれ見たところ、しぼり丸太の床柱とエンジュの落とし掛けが使えそうな感じがしました。
工事中現場で使用できそうな所を考えながら進めましたが、エンジュは使える部材が少なく、しぼり丸太は存在感がありすぎてそのままでは浮いてしまいます。
大工さんとも相談して、しぼり丸太を板状に割り飾り棚の板として使う事にしました。
土間とキッチン正面の2箇所の飾り棚に使うことができ、両方共ご家族の思い出の品や作品が並んでいます。

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最下段は表側だけ見えるので、落とし掛けに使われてたエンジュ材が使用できました。

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ライブラリーと土間の仕切りにのれんをかけ用の受け材です。
この部材もエンジュの落とし掛けから取りました。

ご主人の実家は解体されましたが、床の間に使われていた材料が形を変え引き継がれていったことは、実家を建てた時の御両親の思いを少しでも引き継がれたと感じます。

中庭・デッキ
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まちの家にはもう一つの部屋、中庭があります。
中庭は各部屋の採光と通風のためだけではなく食事やお茶の場所、日曜大工などの作業の場所に活用されています。
中庭に面した各部屋や通路の掃き出し窓からの明かりが、囲まれた空間を一層落ち着いた場所に感じさせてくれます。

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ヒメシャラの株立ちが植えられた中庭は季節を感じると共に視線が集まり適度な目隠しの役割にもなっています。
新緑や開花の時期、紅葉の時期などデッキでの食事やお茶、椅子を持ち出し読書やうたた寝?など、気持ちの良い場所になりました。

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中庭を通して寝室から居間や子供たちの居るライブラリー、反対に居間から子供室や寝室が見えることで家族の気配を感じることが出来ます。
平屋のため居間から個室までの移動距離はありますが中庭を通してより近く感じ、家づくりのコンセプト「つながる家」の家族でつながるになっていると思います。

衣類収納
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まちの家は洋服入れやクローゼットを特別に設けませんでした。
建て主さんから衣類は寝室・子供部屋と脱衣に置く事で対応し衣類のために部屋や場所は設けず、その分を有効に使いたいと要望にありました。
子供室と寝室のロフト床下、下から見ると根太表しの天井部分に衣類掛け用のステンレスパイプを設けました。
子供室はそれぞれのベットの足元に衣類が下げられ、寝室は以前から使っていたチェスト置き場の上につけました。
クローゼットや洋服入れがない分、同じ床面積ならばその他の部屋が広くなります。
単なる収納のための場所はあまり作らない、そんな割り切りが日常生活する場所を広く使う発想になっています。

衣類収納はそれぞれの考え方、手持ちの量によって収納場所や広さを検討しますが、普段着る服の種類がそれほど多くなければ部屋に掛ける収納方法も検討しても良いと思います。
ショップではすべての服がハンガーや棚に並べてあり、綺麗にディスプレーされています。
本当にお気に入りの服だけしか揃えず、ショップのように見せる収納でも楽しい空間となります。

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奥様の手が届きにくかったため、ご主人手作りのハンガーです。

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子供室の引き出し収納も建て主さん手作りです。

寝室ロフト
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寝室ロフトは4帖の広さがあります。
設計前の建て主さんから西側の山並みが見えたらいいなとの希望が有りました。
計画前の敷地から見ると隣地があり、その向こうには家並みが並び位置によっては隙間から少し山が見える程度でした。
隣家の工事もこれから始まるので、もし見えたらラッキーと思ってくださいと伝えました。
隣地の方は土地を購入した時から親しくされていたようで、隣家の関係はお互い窓の位置など考慮しましょうという事で配置図と立面図は頂いていたようです。
隣家配置から北側は駐車場として使うようなので、北西側の高い位置に窓をつければ見えるかもしれないと予想してロフト西に開口部を設けました。

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ロフト窓からの眺めです。
建物の間から地元の山並みが見えます。
スカイラインは建物と空の仕切り線でも当てはまりますが、人工物ではなく自然の山並みと空のラインの方がやさしく綺麗です。
建物の向こうはまた建物であろうと想像できますが、山の向こうは何が見えるのか想像するほうが楽しくなりますし広がりを感じます。
また山並みが季節によって色が変わり、空の青や雲の白をバックに新緑から紅葉までの移り変わりを見る事が出来る窓になりました。