建築家と造る木の住まい
田村建築設計工房ブログ
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田村建築設計工房

Author:田村建築設計工房
群馬県渋川市の建築設計事務所です。自然素材を用い、想い出に残る家づくりを目指しています。
HP:http://www12.plala.or.jp/tam-kobo/

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ピザ釜
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建て主さん製作のピザ釜です。
石窯の部分は大谷石を積み重ねて作ったものです。

建て主さん自ら図面を書き、大谷石製造販売業者へ発注しました。
大谷石は塀積みなどに用いる既成の寸法の石は、思った以上に安価に購入できるようです。
なるべく既成品の寸法に合うように組み合わせ、どうしても合わない材料は特注にしたそうです。
架台コンクリートも大谷石の寸法に合わせて図面を書き、駐車場とフェンス工事の時に業者さんに作ってもらいました。
架台の上に大谷石を積み重ね、転倒防止にコンクリート架台にチェーンを掛けているだけで簡単に作れるようです。

建て主さんは建築設備関係の会社に勤務されていて、図面作成や部材を発注したりする仕事は慣れているので架台図面や石窯図面、石材の発注、組み立てなど苦に無くできたようです。

分離発注で家を作る人は、設計事務所を始め建築業界の施工する立場にいる方が多いようです。
知識と経験があれば、分離発注で作った方がメリットがあると感じているからだと思います。
知識と経験が無い方は、分離発注に取り組んでいる設計事務所をパートナーとして家づくりに取り組む方法があります。



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玄関前
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玄関ドア側です。
玄関前には照明器具、インターホン、郵便受けが縦に並んでいます。
照明器具はセンサー付き、暗くなり人を感知すると点灯します。
郵便受けは玄関内で受け取れるようにポスト口が玄関前についています。

敷地に余裕があればポーチはなるべく広い方が何かと便利です。
床面積に算入されませんが、工事費はかかります。
床面積には入らないけれどもポーチや濡れ縁、吹抜けや小屋裏収納などの部分は、使い勝手を良くしたり、空間を豊かにします。また建物の耐久性も増します。

工事費としては掛かりますので、総工事費を建築基準法上の床面積で割ると当然坪単価は高くなります。
坪単価の比較は無意味だと思いますが、総工費を工事面積で割ると驚くほど坪単価は安くなります。
床面積に入らない場所はなるべく作らないで坪単価を安く見せる方法と、工事面積の坪単価で表す方法がありますが、坪単価に惑わされない方が良いと思います。


アプローチ~ポーチ
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西側外観とアプローチです。
西側開口部は2階の窓が1つだけです。
道路から少し下がって入るので、視線が集まるところになります。
三角の壁面にバランスの良い大きさの開口部を検討して探した窓です。

西側は遮るものがなく開放的な場所なので、遠くからも見えますが西日も良く当たります。
夏の熱の進入だけを考えれば壁だけの方が良く窓を付けるとしても出来るだけ小さい方が良いのですが、それでは壁だけの閉鎖的な家になってしまいます。
敷地の環境によっては閉鎖的にする方が良い場合もありますが、開放的な敷地環境・近隣環境の場合は、あまり閉鎖的にすると近所付き合いをまるきり拒否するようにも感じます。

西外観は家の第一印象となるので、アプローチからの見え方を優先しました。
窓は西日対策としてLOW-E遮熱ペアガラスとしています。外から見るとブルーがかった色のガラスが外部の景色を反射させています。

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ポーチは屋根を長く伸ばし、玄関前が雨に濡れないようにと玄関木製ドアにあまり日が差し込まないようにしています。
屋根を長く伸ばすと軒先が下がってきます。
ポーチ軒先はなるべく低くした方が訪れる人に威圧感を与えないので、低めに設定しています。
高さの検討時に、軒先の高さとアプローチのスロープ勾配、屋根勾配によるポーチ屋根と大屋根との高さの関係、梁組や柱の位置など構造と意匠の両方から検討していきます。

ポーチ左側は将来お子さんの自転車置き場用に面格子で囲いました。
スロープ土間勾配に合わせて自転車置き場床を作ると水がたまる恐れがあるため、スロープ勾配に対して垂直に自転車置き場勾配ををすり合わせる必要があります。
土間コンクリート打ち刷毛引き仕上げとしているので、コンクリート打設時に基礎工事業者さんが苦心したところです。

ポーチ右側が玄関となります。
左側にもドアがあり、こちらは勝手口を兼用した土間物入れとなっています。



外観2
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南正面からです。
太陽光パネルが屋根上部に載っています。太陽光発電は建て主さんが当初からの希望でした。
パネルメーカーは色々あり、結晶方式や組成により発電効率が変わってきます。KW当たりの価格が多少高くても発電効率の良いパネル乗せるか、効率の多少低いパネルを多く乗せるか検討の必要があります。発電量に対する初期費用はどのメーカーでも同じようです。
太陽光発電はパネルを乗せただけでは仕様出来ず、パネルで発電した電気を通常使っている電流に変換するための装置が必要になります。
変換装置は約5.5KWまでを一台で賄うことが出来ます。
変換装置はパネルの耐用年数に比べ短いので、10年くらいで取り替える必要になるようです。

建て主さんは色々研究され、発電量や耐用年数、発電効率と劣化による効率の低下、変換装置の取り換えなど検討されて、発電効率の良いメーカーのパネルを変換装置1台で賄えるまでのワット数のパネルを乗せることになりました。

春と秋は十分な発電を行い売電も予想以上だったようです。夏は高温になりパネルの発電効率が若干低くなると言われていますが、夏も発電量は同じくらいになったようです。
冬は太陽が低くなるので発電量は落ちますが、それでも売電になっているようです。

庭は建て主さんが芝の種を購入してまいたものです。
夏の水管理をすれば簡単に育つようで、一面に芝生を張るよりはずっと安価だそうです。
広い庭全面に綺麗な芝生が育っていました。

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北側からです。北側から見ると2階建てが良くわかります。
北は建物が建たないので、割と大きな窓に透明ガラスの開口部です。
北に引違の大きめな開口部があるため、風通しが良く夏場エアコンをほとんど使わず生活できるようです。

風通しは敷地の環境による所が多く、東と西が小高く窪地のような形状になり、北に向かって上っているので夏の南風が集まりやすく、ちょうど風の通り道になっています。
南と南東にある2軒の隣家も距離があり、平屋であることが風を妨げ無いのと、2軒がずれているため間から風が通り抜けるようです。

外観
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車で近づくと最初に見える外観です。
庭も広く周囲の環境も良い場所なので別荘のような感じです。
敷地は道路から水路を渡り入るため進入路が2か所あります。
友人や親せきの方が大勢集まっても駐車スペースに困らないように、2か所の進入路両方から入れるように駐車スペースを設けました。ロータリーのような駐車スペースのため、毎日の駐車も後退や切り返しを行わないで済みます。

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もう少し近づくと玄関アプローチが見えてきます。
初めて訪れる方は平屋のようにも見えますが、近づくにつれて西側奥の窓に気が付くと2階があるのかなとも思います。
大屋根は平瓦葺き、下屋はガルバリウム鋼板葺き、外壁は下部が杉縁甲板外部木部塗装、上部が下屋屋根と同じガルバリウム鋼板葺きとなっています。
杉縁甲板塗装は工事が始まると同じくらいに、建て主さんが外部木部塗装(キシラデコール塗)を始め、塗りあがった板を張りました。

木部はメンテナンスをマメにすると長持ちします。塗り替え(塗り重ね)は建て主さんが行えば、塗料代だけで済みますし、塗り替えの時にほかの箇所も良く見ます。
そうすると、何か不具合がある場所、ありそうな場所の発見が早くなり、対処が早く行うことが出来大事に至らなくなります。
塗装の経験が無ければメンテナンスと言ってもどのようにすれば良いかわかりませんので、傷みが激しくなった時にようやく職人さんにお願いするようになります。
工事中に塗装を経験しておけば塗料代だけで気軽にできます。
メンテナンスの塗り重ねが簡単にできるように、木板は脚立で届く高さまで張っています。


基本設計模型2
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南側正面です。
南から見ると軒の高い平屋に見えます。南は東西の下屋の水上高さによって軒先の高さが高くなっています。
軒が高くなると夏の日差しが開口部から入るので、壁より南へ3尺出たところに柱を立て桁を通し屋根を受け軒の出を6尺取るようにしました。
軒の深さは夏の日差しは入らず、冬の日差しは入るような軒の出寸法としています。
3尺の柱の間は濡れ縁を設け、外と中の中間的な領域としています。ここは布団干しや洗濯物干しの場所として役立ちそうです。
また、軒が深いことにより濡れ縁の傷みも少なくなります。

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東南側です。
西側と同じように下屋を回し外観のバランスを取っています。
東側2階開口部も西と同じ大型窓を配置しました。この窓からの景色も良く、自然を感じられる開口部になっています。

南東側に浴室を配置しました。
敷地調査に行ったときに南隣家の間から遠くが見えそうだったので、浴室から夜景が見えたら楽しそうだな~と思い、浴室の配置を決めました。
敷地が広く隣家からの視線もあまり気にならない場所なので、開放的な浴室としています。

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基本設計模型は屋根や2階床が取り外せて室内の様子が見えるようになっています。
吹抜けがあり1階と2階がつながっている場合、平面だけでは分かりにくい空間のとらえ方が模型で分かるようになります。
ロフト風の2階子供部屋と吹抜けを通して1階の居間とつながり方など立体的に見ることが出来ます。

基本設計が終わると実施設計に入ります。
実施設計では各業者さんが見積もりを行うため細かい仕様を決めた図面を何十枚と作成します。
A4版に製本すると1冊の本のような厚さになります。

ユニットバス組立  木工事:1階天井
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ユニットバス組み立てとなりました。
ユニットバスは設計中に建て主さんに一度ショールームへ行ってもらい仕様や扉などを決めてもらいます。
工事中再度ショールームへ行ってもらい、色の決定と追加希望がある場合に仕様変更を行います。
設計時はあきらめていた仕様が、工事総額がはっきりすると追加になる事もあります。
追加の仕様で再度見積もりを取り、建て主さんの了解を得て発注となります。

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木工事は1階天井板張に入りました。
1階の天井には照明ボックスが多く取り付くので、照明ボックス組立・取付の手間がかかります。

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建て主さん工事で、壁にウール付加断熱を行っています。
ウール断熱材を直接購入し、留め付け道具は大工さんからお借りして施工しています。
お父さんと2人で頑張って施工しています。寒い地域なのでウールが入ると見た目ににも暖かそうな感じがします。

基本設計模型
基本設計が終わる頃に室内まで見える模型の作成に入ります。
断面や構造の検討も終わり、開口部の高さや室内建具の高さなども決まってきます。

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アプローチ側から見たところです。
南下がりの大屋根が2階から1階に下がって建物を覆っています。
アプローチ屋根は大屋根より一段下げ低く設定しています。
これは大屋根水下とアプローチ屋根の水上の高さの間に、屋根板金の水切りが施工出来るかどうか検討して、施工可能な高さに決めました。
梁を下げているので玄関や外物置天井高さの検討も必要となります。

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西アプローチ側です。
アプローチ側は開口部を少なくし、屋根に仕切られた三角の壁に大きな四角い窓が外観のアクセントとなっています。
敷地を見たときに道路を上りながら見た時に、最初に視線が行く場所になりそうです。三角の面に正方形の窓が付いたら綺麗だろうと思い、正方形の窓を探しました。
3尺の柱間の窓の場合、約75㎝角の窓になります。外観を検討したところ外壁面に比べ小さく、ぽつんと窓があるようでバランスがあまり良くありません。
大きな窓を探していたところ、大型スクウェアー窓が見つかりました。開く角度は少ないけれど開口部として開ける事も出来ます。
ただし外側のガラス拭きが室内からできません。これは屋根に上がれば出来るので外観の良さを優先することにしました。

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北側は隣地に住宅やその他の建物が出来る可能性はほとんどないため、1階食堂と2階オープンスペースに大きめな開口部を付けました。
北側の窓は、夏の風通しを考えれば大きな開口部の方が良いのですが、冬は大きな開口部から冷気が入りやすくなります。
北側の開口部をどのように開けるかは、敷地の環境や見える景色などから何を優先するかを検討しながら計画していきます。

外観模型
計画案の間取りが決まると外観模型作成に入ります。
この時は屋根の材料や外壁の仕上げ材なども決まり、断面や高さの検討なども進んでいます。


アプローチ道路方向から見たところです。
計画案で提出したロフト風2階案を元に進めた案で決まりました。


玄関前から見ると2階の窓が分かります。
ポーチ、玄関と外物置、自転車置き場を下屋として一段下げた屋根の下に入れました。


南から見ると平屋の大きい屋根が掛かったように見えます。

子供室がロフト風2階案に進んだのは建て主さんの考え方や思い切りによる所が大きく作用します。
平面でみると北側に2階の子供室があり、一見日当たりが悪く暗そうに見えますが、明るさは東西と北側に開口部があり心配いりません。
それよりも、1階とのつながりや外観の綺麗さを優先したと思います。

子供室は南の日当たりのよい場所でなかればという考え方もありますが、お子さんが小さいときは居間や食堂周りで生活する時間が多く、子供部屋にいる時間が多くなる中学や高校の時を考えると昼間は使用しないで夜になります。
夜だけ使用する部屋なので特に南に面していなくてもという考え方もあります。
部屋は南に面しなければ、という固定概念を変えると楽しそうな間取り(楽しいそうな生活の予感)に目が行くようになります。


1階床板張 板金水切り取付
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外部は板金工事、幕板水切りや破風板取り付けが始まりました。
水切り取付が終わると左官工事ラス網張に入れます。
木工事は外部で残っていた玄関や外物置の建具枠取り付けに入ります。

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内部木工事は1階カバ桜床板張に入りました。
下地合板を張らない仕様のため根太に直接無垢床板を張ります。
引き戸建具溝は敷居材を入れないで直接床板に溝付きのため、床板割り付けによって溝加工の位置が異なり、面倒な作業ですが、大工さんの丁寧な仕事で綺麗に張りあがりそうです。

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内部は電気配線や給排気パイプ取付、設備給水給湯管及び排水管工事が進んでいます。

来週から天井断熱材入れに進む予定です。