建築家と造る木の住まい
田村建築設計工房ブログ
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田村建築設計工房

Author:田村建築設計工房
群馬県渋川市の建築設計事務所です。自然素材を用い、想い出に残る家づくりを目指しています。
HP:http://www12.plala.or.jp/tam-kobo/

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基本設計模型2
模型前川_R

敷地西側の道路の南側からです。
訪れる方の大部分がこの方向からのアプローチになります。
2階から大きく伸びた大屋根が道路方向に下がり、訪れる方や散歩する方に威圧感を与えないようになっています。
道路側だけ見ると平屋のようにも見えるし、奥の方に目をやるとベランダが見えるので2階があると分かります。

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南正面からです。立面図の南面と同じ形になっていまが、立面図が平面の表現に対して模型の場合奥行きが分かるようになります。
2階のベランダは部屋の前だけでなく居間吹き抜け上部の窓の所まで伸びています。
これは外観上だけでなく、吹抜け上のガラス拭きがベランダからできる事や、居間の掃出し窓の庇を兼ねて夏の日差しが直接入らないような役目もしています。
また、ベランダの手摺が長くなる事で家族の布団干しが一斉に出来るようになります。

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基本設計模型
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間取りと外観、断面や構造計画、予定の仕上げ材料が決まると基本設計模型作成に入ります。
基本設計の模型は外観だけでなく室内から見える景色や室内の空間のつながり方などを確認してもらうために作成しています。

屋根を上から見たところです。
1階の平面図や配置図では敷地に対する建物の位置や大きさが分かりますが、屋根は軒の出を長く出しているため一回り大きく見えます。

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基本設計の模型では屋根を取り外し、室内のつながりが分かるようになっています。
部屋と窓の関係、室内から見た時の窓の高さや大きさなど室内側から検討できます。
また吹抜けがある場合、1階と2階のつながりが立体で分かるようになり、1階の間取りと2階の間取りを別々に見ていたのがつながるように見る事が出来ます。

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2階の床を取り外すと1階の間取りが見えます。
部屋と部屋のつながりや壁と建具の位置が空間として理解できるようになります。
この模型は建て主さんへの検討と確認用に次回打合せまで貸出ししています。
その時一緒に同じ縮尺の人形模型を一緒に持って行ってもらいます。
人形模型を室内に置いてみて、大きさや高さなど確認してもらうようにしています。
平面計画決定 外観模型
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平面計画が決まると断面と構造計画に入ります。
断面計画では東西方向と南北方向の断面図を数カ所作成し、階の高さや屋根の勾配と高さの関係、また窓の高さや室内建具の内法などの検討の他、設備配管や換気ダクトの経路など多岐にわたり検討します。
断面検討と同時に梁の掛け方と梁の大きさなども検討をします。
高さ関係や構造関係などこれで行けそうだと思ったら外観模型の作成に入ります。

敷地の段差も駐車場と庭の境に擁壁を作り段差の解消をします。
この擁壁のラインから道路側は深基礎とし長いスロープにて玄関前まで上がります。

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北側は2階から出入りする小屋裏収納庫を設けたため、一部屋根が上がっています。
屋根上の窓は2階通路と階段上の吹抜けに付いています。この窓は一番高い所にあるので夏の換気、特に夏の暑い空気の排気に役立ちます。
一段上がった屋根下の小さな窓は小屋裏収納の明かり取と換気用です。
右下の低い所に付けた窓は土間収納兼ワンちゃんの部屋の窓になります。

計画案2
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2階屋根を南下がりにして中央に載せ、東・北・西に下屋を回した計画案です。
南下がりの屋根は将来太陽光発電パネルを載せた時に発電効率の良い方向になります。

建て主さんからの家づくりの希望要望の中に、老後は1階ですべて生活できるようにと、1階に親の介護用の部屋兼客間に利用する和室を希望されました。
大まかな配置では1階にLDKと水回りの各部屋及びクローゼットなどの収納、その他和室と玄関になります。2階には寝室と子供室が2つそれにトイレとなります。
1階に配置される希望の部屋数に比べ2階の部屋数が少なく床面積の差が大きくなり、2階の位置によってはアンバランスな形になってしまいます。
かと言って2階の面積を増やしても、ただ部屋が広くなるだけで使い勝手が良くなるわけでなく工事費が上がるだけになります。

広い個室の方が広い分だけ良いと思われがちですが、空間が空いている分だけ色々な物が置けるので雑多な部屋になる可能性があります。
また個室が広く環境が良いと家族が集まる食堂や居間に滞在する時間が短くなり、建て主さんの希望要望の最初にあった家族のコミュニケーションが取れる家から離れてしまう恐れがあります。

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西側道路南側からです。
1階は道路側からポーチと北に回り込んで玄関、西に客間があり中央にLDKがあります。北側はトイレとクローゼット、東に脱衣洗面と浴室が配置されます。
この案の特徴は、敷地の一番日当たりと風通しの良い場所である南東の角には室内物干しを配置しました。
室内物干しへは脱衣からとキッチンから直接行けます。洗濯動線に考慮した案となりました。

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西道路北側からです。
ポーチから玄関にかけての屋根が一段と下がり、和室の切り妻屋根が掛かります。北下屋の一段高い部分は2階から使用する小屋裏収納庫になります。
この案も北側斜線があるため北側に下屋を回し、北隣地へ影が伸びないようにしてあります。

計画案提出
敷地調査や役所での各調査を終わり計画案の作成に入ります。
建て主さんからの希望要望と敷地周辺の環境から、どのような間取りが暮らしやすいか、また楽しい生活になりそうかなど考えながら計画していきます。

計画の最初に敷地周辺の模型を作ります。
周りの建物を並べていくと敷地から見える建物と空間の位置関係、日当たりや風通りなどが分かってきます。
敷地を訪れた時に感じた事が、上空から見たように模型を見ると良くわかります。

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建て主さんからの要望の中に、庭で楽しみたいと家に居ながら公園の桜や花火大会を楽しみたいとありました。
建て替え前の住まいも居間南に小さな庭と西側に駐車場と広い空地があったのですが、居間前の庭では狭いのと東隣家が迫っているため庭でバーベキュウと言うような楽しみ方は出来ませんでした。
また、西側の空地では以前の建物から見ると裏側のような場所で、居間やキッチンから遠くあまり活用されていない場所でした。
計画では2つの敷地を合わせると東西方向に広く配置できます。その分南へ張り出さずに済み南の庭が広く取れます。
居間やキッチンから庭へ直ぐ降りられるため庭の活用が進みそうです。

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西道路、南からのアプローチ方向です。
住宅団地内の主道路からの方向になるので、こちらからが最初に見える建物方向となります。
布団や洗濯物は以前からも直射日光に当てたいと、わざわざ玄関を通り西側空地に持ち出し干していたので、これからの住まいも日に当たる場所に布団を干すだろうと2階寝室や子供室前にベランダを設けました。

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西道路、北側からです。
用途地域が第一種低層住居専用地域のため北側斜線があります。
北側の隣地に影を伸ばさないように高さの制限が掛けられている地域のため、北側に下屋を回して母屋は北隣地から距離を取っています。
斜線制限だけではなく北に下屋を回すことにより隣家への圧迫感を少なくしています。
西側は道路を挟んで公園になります。
道路側は道路斜線内であれば総2階を建てる事も出来、敷地西寄りに希望の部屋を詰め込めば東から南に掛けて広い庭が出来ます。
ただし、そうすると散歩する人や公園で遊ぶ子供たちから見た時に、2階の大きな壁面が迫ってき圧迫感を感じます。
あまりそうならないために、西側に2階屋根をそのまま伸ばし公園から平屋の高さの屋根に見えるように計画しました。
地盤調査
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間取りが決まり建物位置が決まると地盤調査を行います。
地盤調査は計画建物の4隅と中心を調べます。
既存建物がある場合、すべて解体して更地になってから行う場合もありますが、既存建物が有っても測定できそうなので基本設計の時点で行いました。

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設計打合せを兼ねて土曜日に調査を行いましたので、建て主さんも調査状況を見学しました。

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2区画の敷地は高低差があり、既存建物が建っている東側敷地が30~40センチ程度上がっていました。
この段差をどうするかどのように計画に生かしていくかも検討課題でした。
既存建物から
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既存建物2階から東方向です。
東の隣家は分譲時期からの建物ですが、中古住宅を購入され新しく住まわれた方が入っています。
おそらくリフォームして入居されたと思われるので、しばらくはこのままの状態が続きそうですが、新耐震基準前の家のため建て替えはあると思います。
建て替えたとしても、建物位置はあまり変わらないと思われますので、東からの日当たりや風通しはこれからも期待できそうです。

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2階ら西側の公園を見たところです。
以前の住まいから唯一西側の公園が見える窓からですが、納戸のような小さな部屋であまり使われていませんでした。
それは、公園と既存住まいの間にもう一軒建っていたため、接する隣家側に開口部を開けなかったからです。

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南西側も開けていて公園が良く見えます。
この景色を既存の住まいからはほとんど見る事が出来ないため建て替えるなら公園の桜が見えるようにしたいとの希望が出ました。

建て替えに踏み切った理由の一つに、2階にある部屋は夏暑くほとんど使っていなかったようです。
また、階段が急なため上り下りに気を付けなけばならないようでした。
床面積と部屋数はあるのに普段使っている部屋は限られ、日当たりや風通しもあまり良くなく、昔からの住宅特有の冬寒く夏暑い環境が段々と不満になり建て替える気持ちになったようです。

敷地から2
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建て替え前に住んでいた住宅が左に見え、隣地との距離が迫っています。
中古住宅を購入されたので庭の木々は以前の建て主さんが植えたままです。2区画分の敷地は広いですが1区画分だとそう広くはありません。東西方向が狭いため必要な部屋を配置すると、一部が南へ張り出してきます。
以前の住宅は南に張り出した部屋と中央の部屋、その奥にもう一つ広い部屋がありました。
南の部屋は風通しも良く日当たりも良かったたため、ここを寝室としていたようです。
写真のように東方向は家が無く、その向こうの街区も北と南に分かれていて道路が東西に抜けています。
夏は道路沿いに風が抜け敷地に東からの風が多く吹くようです。夏の風は南東から南へかけて吹く風が多いイメージですが、敷地の周辺の環境によって異なります。
こうした敷地の特殊な状況なども住んでいたからこそ分かる事もあります。

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以前の住宅の居間食堂から南方向です。
左に見えるのが寝室に使われていた部屋です。
南の半分、東側は総2階の住宅に建て替えられています。第一種低層住居地域のため、ある程度離れれば日当たりは問題なさそうです。
居間食堂も風が入り込みやすい配置になっているのですが、北と西に開口部が無いため風抜けが悪いため風通しの良い部屋ではありませんでした。
奥の部屋と言うと日中でもあまり明るくなく風通しも悪い部屋で、冬は寒く夏は暑いほとんど居室として使われていない部屋となっていました。

敷地から
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敷地内から見ると2区画あった分譲地だった事が良くわかります。
写真右側に以前住んでいた住宅が見えます。
敷地の約半分が車2台の駐車スペースと芝が植えてある空き地となっていました。
また、日当たりが良いので洗濯物干しや布団干しの場所に使われていました。
ただし、動線を考えると隣の敷地に干しに行くわけですから、洗濯室や寝室から玄関を通り干したり取り込んだりしなければなりません。物干し場所が道路や公園に近くなる事やポーチからも見える場所になるため、洗濯物干しや動線について解消したいとの思いも建て替えに踏み切った理由かと思います。

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南側は最近建て替えられた平屋の住宅です。
ブロック塀は隣地との境界ではなく、以前の2区画の道路からの進入路の視線防止用に高い塀となっています。
高いブロック塀は一緒に解体しますが、南隣地側の塀は低くその先に隣家の玄関がこちらの敷地に向って開くようになっています。

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駐車場として使われていた場所から西道路と公園方向です。
2区画の隣家の門をそのまま駐車場の入り口として使用していました。
2台をそのまま駐車するには幅が狭いため、入ってから駐車位置まで距離が必要となり駐車スペースに広い面積が必要になっていました。

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敷地北側から西側の公園方向です。公園の向こうは道路と大きな河川があるため、人工物は視線に入らず広い空が広がっています。
公園内には桜や銀杏の大木があり、季節毎に楽しめる方向になっています。
住んでいた住宅からは玄関を出ないとこの景色を見る事が出来ませんでした。
敷地を訪れて
今日から一昨年5月に竣工した「Mays' house」の設計から竣工後までを思い出しながらお話しします。

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最初に敷地を訪れたのは2011年10月の事です。
通過する車もほとんどなく閑静な住宅地です。
分譲地は昭和40年代後半から50年代だと思いますが、少しずつ建て替えが進んでいて新しくなった家が少しずつ増えていくと共に、更地になった区画も見受けられます。
建て主さんは以前から住んでいるのではなく、中古住宅をリフォームして住まれていました。

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ブロック塀に囲まれている敷地と奥に見える2階建ての住宅の建て替えになります。
当初から道路側が空いているのではなく、2区画あった分譲地には2軒の住宅があり、道路側の住宅は解体した後更地になった状態で購入されたそうです。
もともと建ち並んで2軒あったので隣家側は開口部の少ない作りになっています。

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道路南側からです。
手前南の隣家は平屋に建て替えられています。
大きな住宅分譲地には必ず公園があります。敷地の西側、道路を挟んで広い公園があり、大木になった桜の木が何本もあります。

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西側の公園から敷地方向です。
現在の住まいは2区画の奥にあるため、西側には水回りの部屋が並び閉じている感じです。
西側の公園の解放感や、せっかくの桜を部屋から見られないというのも建て替えを決意した一つにあると思います。