建築家と造る木の住まい
田村建築設計工房ブログ
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田村建築設計工房

Author:田村建築設計工房
群馬県渋川市の建築設計事務所です。自然素材を用い、想い出に残る家づくりを目指しています。
HP:http://www12.plala.or.jp/tam-kobo/

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基本設計模型3
IMG_9279_R.jpg
北西方向からです。
西側には平屋部分が2棟あります。
北側に張り出しているのが寝室とクローゼット、北から西にかけて浴室・脱衣洗面と室内物干し室になります。

共働きのため室内物干しの場所は決めて計画した方が、生活を始めてから干す場所がなく、日当たりの良い居間窓側に洗濯物が下がるような事は防げます。
計画にもよりますが、室内物干し室を専用とする場合と他の部屋と兼用する場合があります。
専用とする場合や物干しが主の兼用の場合には、洗濯機を室内物干し室に置くことが多くあります。
洗濯機からそのまま干せて便利です。

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一般に分譲地の場合、分譲区画数を多く取るために東西方向が狭く南北に長い敷地の方が多くなります。
三重奏の家の場合、2区画を購入したのでさらに南北方向が長くなった敷地です。
希望の各室を計画していくと、南に配置された部屋や続きの部屋はまだ明るく風も通ると思われるのですが、さらに北側の部屋は東西方向の開口部からの明かりになります。
分譲地の場合、東西方向は隣家が敷地いっぱいに建つため窓を開けると隣家の壁や開口部になるため、だんだんと開けなくなり通風なども期待できなくなります。

そこで、中間を開けて北棟に採光と通風を確保することにしました。
開けた場所は見るための庭ではなく、厨房からの近いことからサービスヤードになります。
ここは室内物干しの南に当たるので休日の晴れた日の外干しやごみの一時置き場になります。

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基本設計模型2
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北東方向からです。
敷地北側は敷地いっぱいに建物を建てることが多くあります。
間取りによりますが、北や東に開放したい窓がある時や外の景色を見たい、見せたい部屋や場所がある時など隣地から距離を取り坪庭のような空間を取ります。

北側に当たるので日陰に強い木を一本植えるだけで、窓から見える景色が随分と異なります。
また、隣家まで距離が取れるので季節の良い時期には窓を開けて風を通すことができます。

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北側からです。
北隣地から見ても手前に平屋の屋根が伸び、2階部分との距離があるので他の区画に比べ空が広く見えます。
また、北東に庭があるため日陰が伸びる時間も少なくなっています。
敷地面積の小さい分譲地の場合、北側の敷地は冬季1階にはほとんど日が入らないことがありますが、北側に平屋部分を持ってくることにより、隣地になりますが北敷地の日当たりも考慮しています。


計画案模型
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基本設計完了時の模型です。
南東方向から見ると平屋建てのような外観に見えます。
アプローチの道路側に対して圧迫感の無いように南方向に屋根が低くなっています。
南西に張り出している屋根は母親スペースと玄関です。
この屋根は特に軒先を下げ、訪れる方をやさしく出迎えてくれるようにしました。

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アプローチ道路側から見える方向です。
手前にほぼ総2階建ての住宅があるため、屋根の高い棟はほぼ見えません。
玄関の軒先が見え始め、近づくと奥の方に軒裏が見え始め屋根全体は見えなくなります。

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東側の外観です。
東には2棟隣家あるため、北側住宅の庭にあたる2棟の間の空間から通風や採光を期待して開口部を検討しました。
上下に横窓が並んでいるところは居間と吹き抜けの開口部になります。
実施設計では下の横長開口部が両脇に縦スリットの長い開口部に変わりました。
竣工後、居間から見た両脇の縦スリットの明かりが奇麗に入りました。
間取りが決まりました
計画案提出後、打ち合わせを経て平面計画が決まりました。
計画案では母親スペースが東側が多かったのですが、子世帯との距離感や玄関からの動線を検討し南西側に張り出すように配置しました。
中央の大屋根は1階が居間と食堂・厨房があり、居間吹き抜けに連続して2階に子供室を設けました。
北の平屋部分は子世帯寝室とクローゼット、浴室・脱衣洗面と室内物干しです。

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基本設計時の模型です。
上空から見ると平面に比べ屋根が一回り大きく見えます。これは軒を1メートル出していることや、南は濡れ縁の外まで屋根が掛かっているためです。
軒を大きく出すと屋根面積が増え屋根・板金工事や軒天工事など増えますが、外壁に雨が当たりにくくなるので壁や躯体の傷みが少なくなり、後々のメンテナンスが楽になります。
また、小雨程度ならば窓を開けておいても吹き込む心配もありません。

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決定した間取りは庭が3ヵ所あります。
南には駐車スペースと居間前に主庭スペースを確保、北東側には坪庭スペース、西側は勝手口から外にサービスヤードの空間を設けました。
南に庭を取り残り3方は敷地いっぱいに建てるのと異なり庭スペースを確保すると、各庭に面した開口部は通風と採光が期待できます。
また、隣地からの距離が取れるため窓を開放しやすくなります。

計画案D
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計画案DはA~C案と異なり、母親スペースを分けて2棟のように配置しました。
南平屋が母親スペース、北の2階が子世帯スペースになります。
2棟をつなぐ玄関を東側に配置しました。

南道路側には来客分を含めて駐車スペースとアプローチスペースとしました。
2棟に挟まれた中庭が周囲の視線を遮り落ち着いた場所になります。

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南の平屋棟はなるべく低く作り、北棟の1階に冬の日が差し込むようにしました。
母親棟の南は駐車スペースと道路になるため、開口部は採光と通風用に上部に設け道路からの視線を遮るようにします。

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南西側からです。
2つの棟に挟まれた中庭が周囲からの視線を遮り、北棟の1階に配置した居間食堂が開放的に生活出来ます。

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北西側からです。
第一種低層住居専用地域のため北側斜線規制があります。
そのために北側に水回りの下屋を設け2階をセットバックしました。

この案は2棟に分けたことで、床面積と基礎・屋根面積が増えます。また外装面積も増えるため工事費が増えそうです。
建て主さんの感想は、これからの生活スタイルには合いそうだが工事費が心配という事と、2棟を結ぶ通路に面積を割かれるので収納関係が少ないことを心配されていました。

4案提出後、それぞれの案をご家族で話し合っていただき、検討内容を書き込んで送っていただきます。
その後、検討内容がどのような気持ちからなのかを直接お聞きし、次の計画案につなげます。


計画案C
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計画案Cは中央にLDKを配置し、その上の2階に寝室と子供室を配置しました。
1階LDKの周りには、東側に母親スペース、北と西に水回りの各室を配置しました。

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玄関は母親スペースの南に設け、居間への出入り口と母親居間への出入りを玄関で分けました。
水回りの部屋が北側にあるため母親スペースからの動線を確保し、居間食堂スペースを通り一回り出来るようになりました。

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南西側からです。
西に張り出しているのは、4畳の室内物干しです。
室内物干しの北には脱衣洗面がつながり、洗濯物が隣の部屋ですぐに干せるようになります。

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北西側からです。
東の平屋部から下った屋根が北から西へと回っています。
北の水回りは母親寝室の近くにトイレ、中央にクローゼットを挟み浴室と脱衣洗面が並びます。

提出した計画案を検討していただき、個々の案にそれぞれコメントを記入していただきます。
コメントは希望・要望や感想など、全体的な事から細かい事までなんでも記入していただきます。
そのコメントを基に建て主さんのこれからの住まいは、個々の部屋の配置やつながり、どのような動線が良いのかを検討して次の案に反映させます。

このC案は他の案に比べコメントの数が多く、キッチンとダイニングテーブル、居間と書斎コーナーなどが基本設計に生かされていきます。
また、浴室から脱衣洗面、室内物干しの配置などが基本設計に生かされました。

計画案B
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計画案Bです。
この案は中央に玄関と階段を配置し、東側に母親寝室・居間を配置、西側に居間・食堂・厨房を配置、北側下屋に水回りの各室を並べました。
2階は居間・食堂・厨房の上に寝室と子供室になります。

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南正面からです。
東側の平屋部が母親寝室と居間になります。
この案は母親スペースと居間食堂の間に階段を挟み、音の問題が少なくなるようにしました。

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玄関から西へ入ると南に居間と奥に食堂、食卓テーブルと並んでキッチンを配置しました。
居間の奥には畳コーナーを設け、居間のソファーや食堂の椅子、畳コーナーなどいろいろな場所に座れる、居場所がある計画です。

家族が同じ空間で食事をしたりテレビを見たりと一緒に過ごすこともできますし、それぞれ別の事を行うとしても居場所が沢山あると同じ空間にいることができます。
緩やかなつながりが安心感のある生活につながります。

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北西側からです。
水回りの各室と収納を北側に配置し平屋としました。
北側に総2階の壁面を持ってくると敷地面積の小さい分譲地の場合、北隣地に影が伸びやすくなります。
また、2階を隣地から距離を取ることにより通風のため窓を開けやすくなります。
計画案提出
敷地や周辺の調査と建築基準法や道路関係、上下水道などの調査を行い計画案に入ります。
計画案は建て主さんの希望要望と敷地や周囲の環境など様々な要素を検討しながら作っていきます。

三重奏の家はご主人のお母さんと住む2世帯住宅になります。
母親と子世帯の居場所をどの様につなげるか、またどの様に距離を保つか、いくつかの計画案を提出しました。

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敷地は分譲地の2区画分です。
東側に同じ分譲地に既に建てられている2軒の住宅があります。北は同じ分譲地のため東の住宅と同じような形の住宅が建てられます。
西は同じ分譲地ではなく、計画の時点では未定でした。

計画案Aです。
玄関を東側に配置、外物置を兼ねたポーチを伸ばし、東側からの視線を遮ると共に駐車場からのアプローチを短くする案です。

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母親スペースを玄関から奥の平屋部分に配置し、子供室と寝室は居間食堂部の2階に配置しました。
生活の時間帯が異なるため、寝室の上には部屋を作らないように計画をしています。

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1階は西からキッチン、ダイニング中央に畳の居間を配置、東側は親居間と寝室となります。

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北西方向からです。
1階北には浴室・脱衣洗面とトイレが並びます。北側にも動線があり、トイレは親寝室から近い位置にあります。

2世帯住宅といっても寝室とサブ的な居間があるだけで、水回りの部屋は共通になります。
居間空間を通らずに水回りの各部屋へ行けるように2つの動線を確保しました。
敷地から
南
敷地から南方向です。
南に6m幅の道路があり道路の向こう側も区画された造成地になります。
建物が建ったとしても6m幅の道路と敷地南の庭や駐車スペースを広く取れるため、南からの日差しは将来にわたり期待できそうです。
南東角に東電柱が立っています。電気引込はここからになります。
給水管と下水排水管は南道路に入っています。配管接続は今回工事になるため、南東側になるか南西側になるかは計画により変わります。

西
西側は分譲地区画の外にあり、南北に細長い造成地があります。
細長く東西の幅が無いため、貸し駐車場か小さな戸建て用の住宅用地と推察されます。
貸し駐車場であれば開放的に住めると思っていましたが、竣工間際に戸建て住宅の工事が始まりました。

北
北側は同じ分譲地内の区画のため、近い将来住宅が建つと思われます。
分譲区画がそれほど広くないため、駐車スペースを取ると広い庭は取れそうもありません。
建物がこちら側に迫ってくると予想されます。

東北
東側の北にある隣家です。
敷地境界近くまで建物が迫ってきいて圧迫感があります。
2間の隣家の間は遠方まで開放感があり風の通り道になりそうです。

東南
東側の南にある隣家です。
敷地が狭いため西側隣地境界に近く2階建てとなっています。
2階の窓は子供室予定かなと思われます。
隣地直ぐの開口部でも透明ガラスのため、お互い気にならないような窓の位置を計画する必要がありそうです。

建売や分譲地の住宅は必ず隣家が建つ事を考えないで、間取りや開口部の位置、大きさやガラスの種類を決めているようにお思われます。
間取りを決める時に、室内の部屋の大きさや動線だけにとらわれずに、周囲の建物や周辺の環境に対してどのように計画すればよいかを考えながら進めています。
隣地に建物があれば開口部の位置や種類なども分かりますが、空地の場合これからどのような建物がどの位置に建てられるだろうと予想して計画を進めます。
敷地を訪れて
今日から一昨年春に竣工しました「三重奏の家」が建て主さんの希望・要望と敷地や周辺の環境から、どのように設計が進み竣工したかを順次UPしていきたいと思います。

道路東
設計の依頼を受けると敷地調査に伺います。
「三重奏の家」の敷地は区画整理地域内の分譲地の一角です。
アプローチ道路から敷地方向です。

手前には同じ分譲地に建売住宅が建てられています。
これは、不動産会社が分譲地内のモデルハウスを兼ねて造成後直ぐに建てた住宅です。

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アプローチ道路西側からです。
周辺は住宅や店舗などが建ち始めた状態です。
設計が始まったころの敷地周辺は空き地が多く開放的に見えますが、発展性のある便利な場所のため近い将来には家が建ち並ぶと予想されます。

敷地北
敷地北西側からです。
手前には南北に細長い敷地があり道路となります。
敷地東側には同じ分譲地内に2軒並んでいます。

北
敷地北側からです。
手前には1区画の分譲地があり、売れ残らない限りは住宅が建てられると予想されます。
西側の南北に細長い敷地もそのままの状態が続くことはなく、建物が建てられると思われます。
分譲地ではよくある敷地になり、3方が囲まれ南道路に面した方向が開放的になります。